kokoro-zの日記

心のうちを曝け出す。

「人生の勝率」の高め方 土井英司

「人生の勝率」の高め方 土井英司

 

要約

①勝負の9割は「何を選んだか」で決まるので、正しい選択(センターピン)を選ぶことが最重要

②居場所、付き合う人を変えると自分が変わる。

③正しい選択をするためには「確率の高いもの」「試行回数を増やす」を「選択肢を増やしすぎない」「選ばない自信喪失を防ぐ」に留意して高速で繰り返す。

④「欲に駆られたとき」か「恐怖心に抗えなかったとき」選択を間違えるため、「損得の基準」を別の基準に代える、ルールを決めて自動的に行動する。

 

⑤「魅力的じゃないもの」「難易度の高いもの」こそ最良の選択であり、そこから自分の適性と照らし合わせ選ぶこと

⑥「需要と供給をみて割安を選ぶ」「中古が得」「無料に良い選択肢があるわけがない」

⑦自分に一番不足しているものを原動力とし、夢見ることがクリエイティブになる一歩

⑧ピンときたらすぐ行動し、縁がきたらすぐ引き受ける。

⑨運を呼び込むには「自分の変わる力を信じる」「ルーツを大事に」「貢献できる武器磨き」「感謝の気持ち忘れない」「簡単に投げ出さない」「業界のタイタニック愛する」「お金と時間に余裕を持つ」「流れに逆らわらない」

⑩成功の秘訣は「素直さ」「アイディア」「交換」の三つ

 

所感

どことなく世俗にまみれきった著者の嫌味な人柄が窺える語り口だが、内容は所々頷ける箇所が多いし、読み進めるうちに真摯な部分も垣間見える。ただ経験から基づく話と、文献からとってつけたようは話が混在しているためいまいち知識に落とし込みにくい。そして読破後、しばらく時間が経って思い返すと、やっぱり著者はなんか胡散臭いやつだな~という印象となる。モヤモヤする感覚が抜けないので、また本書を手に取ると「やはりタメになる」ので偏見を持ってしまった自分を反省する。また時間が経って、今度は著者の見た目が気になったのでググってみると、これまた絶妙に詐欺師っぽいスーツ(濃いブルースーツにワインレッド色のネクタイ)を着た著者を見て吹き出してしまう。やっぱりうさんくせぇなぁと思い返し再度、吸い寄せられるように本書を読み‥とループしたくなるような奇特な印象を与える方なのだなと。おそらく上記は著者の狙いどおりの反応であり、私のこのハマった状態を見たならば、ほくそ笑んでいる彼の姿が目に浮かぶ。

 

質問

①気持ちが揺らぐとき、自分が付き合っている優秀な人たちをみて自分もそこそこ優秀だと思うようにしているとありました。これは前述の「絶対的価値観」とは反対にある「他人との比較」であり、自信のなさからくる安易な対処法ではありませんか。優秀な人達が離れていったとき、絶望の淵に立たされた貴方はいったいどうやって自分を保つのでしょうか。また優秀なひとたちのグループに入って安心するために、優秀になろうと努力するのでしょうか。

②失敗は成功の母とは限らず、失敗から立ち直った人は「心が折れていない人たち」という記述があります。しかし本当にそうでしょうか。心が折れてしまえばおっしゃるとおり挽回するまでに大きなエネルギーを消費しますし、その過程でやる気も削がれてしまうかもしれません。しかし人間はどうしようもなく打ちのめされたときにはじめて自分を真の意味で知り、新たな活路を見出す力が湧いてくるのではないしょうか。ゆえに「一旦心が折れたとしても立ち上がる人」という文言で展開したほうが誤解を与えずよかったのではないでしょうか。

③シンデレラを稀代の詐欺師を称していますが、匠に人をだまして金や品物を奪っているわけでもないので、間違った表現ではないですか。ただの戦略家という言葉に留めておかなかったのはなぜなのでしょう。インパクトを狙って称するにしても、誤解をうむ言葉なのでは。それこそ、詐欺師でもない人を詐欺師と称する強引さこそ詐、おっと誰かが来たようだ。

 

実践